名も無きわたしとBUCK‐TICK

BUCK‐TICKについてあれこれ綴る自己満足のお部屋

テルミンすごい

我が家では毎週日曜日にBUCK-TICKのライブが開催されている。BOØWY派である家人は独特な音に体のバランスが崩れるなどと言って興味を示さない。しかしテルミンが鳴るとわりと前のめりになる。いつかすきになってくれるかしらん。

さて、そんな謎の吸引力をもつ男、今井寿。この人の頭の中ではきっと誰にも発見されていない脳内物質が生成されていて、ふつうの人であれば眠ったままであろう部分を活発に刺激しているにちがいない。摩訶不思議な世界観に思わず動きをとめてしまう楽曲についての感想。

Brain,Whisper,Head,Hate is noise ー 狂った太陽 ー

この曲は自身の葬送曲にしてほしい曲10選上位に入る。手術するとき音楽を選べるのだけど、選曲リストにこの曲が入っていなくて少しがっかりした私は、適当にヒーリングミュージックを選択した。リストに入っていたらそれはそれでびびるけど。それにしても中枢神経まっ二つの愛~ってなんてロマンチックなんだ。開け進化のModeとかふるえる原子の鼓動とかセンスがすごすぎる。VOGUE JAPANのインタビュー記事で(大変おもしろい内容だった)今井寿自身もすごく好きと言っていてとてもうれしかった。私はこの曲とBOLEROーRAZZLE DAZZLEーは対の曲だと勝手に思っている。はじまりのドラムのリズムもなんとなく既視感だし、人(俺たち)は星だったって言ってる。Brain,Whisper,Head,Hate is noiseは原始のものがたりで、BOLEROは未来のものがたり。そんな風に妄想して楽しめる。

神風 ー darker than darkness-style 93- ー

センスが暴れてます。おしゃれすぎる。特にアンティーク・ショップで~のところがすてき。クロノ・トリガーの時の最果てのようなイメージ。アニイ曰く何度かボツになっていたそう。

相変わらずの「アレ」のカタマリがのさばる反吐の底の吹き溜まり ー Six/Nine ー

今井寿とはこういう人です。嬉々としてNine side/あちら側を選択する男。きっと希望の都/地獄の果てでうひゃひゃひゃひゃと笑っていることでしょう。金魚のカタマリから抜け出すなんて考えたこともない私のような凡人にはとうていたどり着けない境地にいる人です。金魚はただただ今井寿という毒性の波にのまれて漂うだけです。MVもかっこいい。

MY FUCKIN' VALENTINE ー SEXY STREAM LINER ー

これはNine side/あちら側の世界でしょうか。ネット社会への風刺のようにも感じます。私は日々情報過多で溺れそうなので、サブリミナルのように情報が脳内を侵食しているんじゃないかと怯えてしまいます。この歌のライブ映像を観たときは、無機質でエロティックな今井寿にちょっと動揺してしまいました。あっちゃんの生々しさとはまた違った趣があります。それにしてもあの櫻井敦司にこのような詞を歌わせる今井寿という人は大変なサディストに違いない。

細胞具ドリー:ソラミミ:PHANTOM ー ONE LIFE,ONE DEATH ー

頭がおかしくなりそうです。自分の存在を疑ってしまいそうになる曲です。しかし何度も聴いてしまいます。家人はひつじの歌と覚えているようです。

DADA DISCO - GJTHBKHTD - ー 或いはアナーキー ー

爆発してます。今井寿という人はさまざまなことに造詣が深い。常にアンテナを張り巡らせているのでしょう。

cum uh sol nu - フラスコの別種 - ー アトム未来派№9 ー

ついに禁断の錬金術に手を出してしまいました。フラスコの中でホムンクルスのコポコポと息づく音が今にも聞こえてきそうです。これのライブ映像(2016.12.29)は何度も観てしまう。ギター演奏から始まりリズム隊が合わさる瞬間ヒデが左足を打ち鳴らすところが非常にかっこいい。軽いカーテシーのあと定位置につくあっちゃん。そして今井寿のソロに向けて腕を伸ばすあっちゃん。すばらしい。リアルタイムで観たかった。

ノスタルジア - ヰタ メカニカリス - ー №0 ー

人には解らぬ言葉を遣っているので本当の意味で理解する日がくることはないのかもしれません。(詳しくはないけど)星新一ワールドのようなイメージ。キュビズムで歩くよくわからないものにあっちゃんはどんどん追い詰められていきます。それにしても文学美術数学エトセトラ……すごい感性……