名も無きわたしとBUCK‐TICK

BUCK‐TICKについてあれこれ綴る自己満足のお部屋

心をゆさぶる№0

ふと過去にBUCK-TICKが地元にライブで来てくれたのっていつなんだろうとうっかり調べてしまって、その当時の自分の状況を思い出すと、まるで周りがみえていない視野激せま期で心の余裕なんてあったもんじゃない時期だった。だからもし来てくれるって知っても参加できる状況にあったかわからない。だからしょうがないよ、って。そうやって自分の心をなだめながらいろいろとCDを聴いたり映像を観ていたらなんだかとても悲しくなってしまった。いったい自分は何をやっていたのかしら。なんの生産性もない人生を歩んでいるよ本当に。はぁ。

そんな状態で№0を聴いたらだめです。泣くから。もうやだ情緒不安定。

感想を書きます。

№0

零式13型「愛」

イントロが大変すばらしい作品。昔はよかった、などというつもりは毛頭ありませんが、近頃はタイパなどと言ってイントロがない曲が多いとか。うーん、もったいない。そんな時代にこそこういった曲を聴きたい。このアルバムからは反戦のメッセージを受け取れるけれど、まさにこれから始まる№0という世界の入り口にふさわしい圧巻のイントロです。歌詞のカタカナ部分のフォントが違うんだよな。なんか戦時中の電報みたい。歌詞を読むと、あっちゃんが何かのインタビューで、生まれる瞬間は母との別れの時、みたいなことを述べていて衝撃を受けたことを思い出す。そんなこと考えたこともなかった。誕生って幸せな瞬間だけど、ここからは最期までずっと一人孤独ってことでもあるんだな。大昔に某国営放送でタモさん司会の「人体ー小宇宙ー」という番組があって、こども心になんてすばらしいタイトルなんだろう、と感動したことがある。宇宙を感じる壮大な命の誕生曲。

美醜LOVE

SEXUAL×××××!から脈々と受け継がれるTHE 櫻井敦司ワールド。おしゃれなタイトル。このアルバム全般に言えるけれどあっちゃんが歌う「おまえ」の発音がとてもすき。

GUSTAVE

これ最初たしかライブ映像観たんだっけ。びっくりした。ついにお猫さまになられたのですね(^^)ネコハミテイル|ωΦ)ฅ

Moon さよならを教えて

とてもとてもやさしくて危うげな曲。眠りに落ちる寸前のうっすら気持ち悪い浮遊感。今井寿の歌声が入ることによって救いを感じる。あっちゃんおやすみ大丈夫だよ、きっと朝目覚めることができるから。しかし石野卓球リミックスバージョンとは全然ちがった!まさか石野卓球とコラボ?するとは(^^;)この曲がああなるってやっぱりBUCK-TICKは(卓球は?)おもしろい。

薔薇色十字団 ー Rosen Kreuzer ー

ヒデも時々あっちゃんをぶっこわします。あっちゃん楽しそうだからいっか。

サロメ ー femme fatale ー

サロメはオペラとして知っていたけど、元は新約聖書に登場する女性だとか。この人は地獄の業火に焼かれても高笑いしていることでしょう。そんな激しい気性の femme fatale、運命の女を表現したドラマチックな一曲。「おまえの~」歌い方、音程すきだぁ。この声でしか成立しない歌だと思います。

Ophelia

こちらもある意味運命の女でしょうか。オフィーリアの、相手に罪悪感を抱かせるような純粋さというかなんというか。そういうのが私は薄気味悪いです。あの有名な絵画がまぶたに浮かぶ一曲。

光の帝国

今井寿の不思議な世界へようこそといった曲。一見ポップで聴きやすいかんじだけどやっぱりなんか変だ。あっちゃんが低い声で歌ってる部分があったり不思議な音が盛りだくさん。今井寿という人は一貫して原始の記憶みたいなことを歌詞に落とし込んでいるような気がする。どんな世界なんだろうって考えていたら夜眠れなくなりそう。永野チャンネルで「今井寿が邪魔をする」って言われてて笑った!

ノスタルジア ーヰタ メカニカリス ー

以前すこし感想を書いたけど、とにかく一度聴いたら頭から離れない不穏な旋律。№0の歌詞カードの表にはパンタグラフのスパークとデルタΔが。あ、クシーΞとラムダλも発見。イオタιはどこなんだろう。CDにもデルタΔ。このギリシャ文字はただの羅列?意味があるのかな。星座と関係ある?それから見たところ三日月を小脇に抱えるあっちゃん?以外人影は見当たらないので、やはり廻りには誰もいないのでしょう。森鴎外からのインスパイア?文学、美術、数学などなど。よくわからないものにどんどん追い詰められていく。あっちゃんナレーションしてもらいたかったな。ポエトリーリーディングいいよね。ところで歌詞カードの今井寿のあの手は何か意味があるのかしら。何かのサインなの?今井先生がやるとすべてに意味があるように思えてしまう。目に見えるものすべてを疑え、というメッセージですか?だめだ、あたまがおかしくなりそう。ドラムとベースがかっこいい。

IGNITER

漢字!ドラム!ベース!ギター!すべてがかっこいい。曲の終わりの炎がごーっと噴き出すような音すき。それにしても櫻井敦司今井寿ってなんなんだろう。なぜこんなにしっくりくるの。(歌とはぜんぜん関係ないけど)今井寿って本当にあっちゃんと次の世で会えると信じているというか確信しているんじゃなかろうか。今井先生のまなざしは未来の遥その先を視ているに違いない。

BABEL

塔を建設する音がする。改めてバベルの塔を調べてみて、神への冒涜というより神のなんと傲慢なことかと思ってしまった私は罰当たりです。これによって複数の言語が生まれたのね。言葉が同じなら争わないってことじゃないの?いや、驕るなっていう教え?やめましょう。この歌も櫻井敦司以外では成立しませんね。頽れて尚~が美しい。あとはなんといってもベース!ユータ!

ゲルニカの夜

これは軽々しく感想を言えない。この曲を初めて聴いたとき、櫻井敦司は、BUCK-TICKはこういった表現者になったのか、と大変な衝撃を受けた。物語のような歌詞にしたことによって、より一層強いメッセージ性を感じる。戦争はいやだ。だけど国の歴史、教育、地理的問題などなど。それらに思いをはせると反対というたった漢字2文字が難しくなってしまう。言葉を失ってしまう。やめましょう。答えはでない。ドラムマーチ?が印象的。

胎内回帰

母という存在は私をなんとも複雑で繊細な気持ちにさせます。誰にとっても気持ちは違えど特別な存在ではないでしょうか。私達は母の胎内から生まれるのだから。何度聴いても「爆撃機の~」部分ではっとさせられる。来世では争いがないといいね。